離檀料を請求された場合の対応~裁判・訴訟にならないことを目指して

さくら行政書士事務所

離檀料を請求された場合の対応として、どのようなものがあるかを検討します。
裁判・訴訟にならない進め方を目指すべきであると考えます。

専門の国家資格者である行政書士が、改葬、墓じまい、お墓の移転や引っ越しを
代理、代行

行政書士による改葬、墓じまいの代理、代行のご案内

改葬、墓じまい、お墓の移転、引っ越しや整理、無縁墳墓改葬の代理、代行を主要な業務とする専門の行政書士事務所です。

改葬許可申請などの法律上の手続き、手配はもちろん、行政機関との交渉もお手伝いいたします。

墓石の解体撤去や墓地を更地にする整地工事を依頼する石材店さんなどの手配もいたします。

散骨や樹木葬、永代供養、永代納骨などをご検討の方のご案内もいたします。

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離檀料の法律上の根拠

離檀料が必要であるとする見解、主張について、法律上の根拠については無いことが一般的であることについては、こちらのページをご参照ください。

実際に離檀料を請求された場合の対応について

いわゆる離檀料について、法的な根拠が無いと考えられるとしても、実際に請求された場合にはどのように対応したらよいのでしょうか。

離檀料について、お寺と交渉を行うことをご検討なさる方もいらっしゃるかと存じます。

詳細に検討してみたいと思います。

実際に問題になるのは、改葬許可申請に際して必要な証明書の発行をお寺が拒む場合であることが多いようです。

裁判、訴訟による解決を目指すべきではない

最終的には訴訟、裁判による方法も考えられますが、時間も費用もかかりますし、心理的なご負担も大きくなります。

また、原告や被告、訴訟物(旧訴訟物理論にたつことが前提です)、民事訴訟の訴訟形式などを法的に詳細に検討した場合、それが最善とは思いません。

まずは訴訟、裁判によらずに解決を目指す方が良いと考えます。

墓地埋葬法15条の使用

いくつかの対応が考えられると思いますが、まず、「墓地、埋葬等に関する法律」の15条の使用が考えられます。

墓地、埋葬等に関する法律15条
1項
墓地、納骨堂の管理者は、図面、帳簿、書類などを備えなければならない。
2項
前項の管理者は、墓地使用者、焼骨収蔵委託者、その他の請求があったときは、前項に規定する図面、帳簿、書類などの閲覧を拒んではならない。
(一部を引用していますので、原文そのものではありません)

この規定によると墓地管理者(例えば、お寺のご住職)は墓地使用者(例えば、お寺のお墓を使用している檀家さん)が書類の閲覧を求めた場合には、これを拒めないこととされています。

もちろん、ここで規定されているのは「閲覧を拒んではならない」ことであり、「証明書の発行」とは規定されていません。

ですが、書類の閲覧規定の趣旨を類推して、書類の内容の提示に及ぼすことも絶対的に不可能とは言い切れないように思います。

また、万が一、書類の閲覧自体を拒まれるようであれば、明確に墓地、埋葬等に関する法律15条違反となります。

ひとまず様子見の意味でも、この規定を使ってみることは意味があるかもしれません。

口頭で求めても、後で証拠が残りませんので、場合によっては内容証明郵便などの形で請求してみるのもひとつの形です。

墓地、埋葬等に関する法律15条の閲覧請求権を内容証明郵便の形で行使してみるプランはあり得る選択肢となります。

墓地管理者(お寺)との問題と、行政機関との進め方は区別する

また、お寺との関係と、行政機関(市役所、町役場、村役場)との関係で改葬許可を得る関係と、区別して検討する必要があります。

墓地埋葬法やその通達に従い、適切に進めていけば、お寺の証明書が無くても、行政機関(市役所、町役場、村役場)との関係で改葬許可を得ることは可能である場合も十分にあります。

そのためには、行政機関との打ち合わせや、行政機関が改葬許可を出す要件を充たすように話しを進めていくことがポイントになります。

もちろん、ご自身での解決は容易ではないと思いますが、訴訟、裁判によらなくても、行政機関との関係で改葬許可を得ることは十分に可能です。

お寺との関係と、行政機関との関係を混同してしまうのはうまくいきません。

離檀料について、お寺と交渉を行う場合でも、ここはポイントとなります。

お寺との民事上の関係と、行政機関との公法上の関係は区別して進めていく必要があります。

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また、改葬を含む墓地埋葬の法律、法規、墓地行政の研究も行っております。

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事務所サイトの開設日:2006年9月3日
このページの公開日:2014年8月18日
このページの最終更新日:2019年3月2日

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